大判例

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東京高等裁判所 昭和28年(ラ)189号 決定

本件競売の目的物件につき株式会社日本相互銀行(旧商号日本無尽株式会社)が第一順位の抵当権を有しその旨の登記があり本件競売事件において利害関係人であることは記録上明らかで、これに対し本件競売開始決定の送達された形跡は記録上発見し得ないから、なかつたものと見るべきであるが、このような事由は他の利害関係人の権利に関する理由であつて、抗告人としてはこの理由にもとずいては競落の許可について異議を述べることはできず、従つて本件抗告の理由ともなし得ないこと競売法第三十二条民事訴訟法第六百七十三条、第六百八十一条第二項により明らかであるから、この点の主張は採用できない。

同第二点について。

本件競売期日の公告にあたり執行裁判所たる東京地方裁判所がその掲示板にした右公告が東京地方裁判所名義のものであることは記録中その控によつて推定し得るところであるから、特段の事情の認められない本件にあつては、右公告施行名義人又は作成名義人を表示しているものというべきことは明らかであつて、それ以上に右裁判を構成する裁判官もしくは現実にその施行に関与した者の氏名を表示することは公告の性質にかんがみ必要ないものというべきである。論旨は理由がない。

同法第三点について。

右競売期日公告の控並びに記録中の東京地方裁判所執行吏山内伴治代理朝比奈重勝及び立会人斎藤芳枝名義の報告書によれば、不動産の所在地である東京都世田谷区の区役所掲示板にされた公告も右前段と同様のものであつたことを推認し得るべきところであり、この公告に作成名義人もしくは施行名義人の記載のないものということのできないことも前同様である。この公告の原本を記録中に止めるべきことはなんら法の要求するところでないから、これが記録中にないことをもつて手続上のかしとするのは失当である。論旨は理由がない。

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